カイロプラクティックの科学的理論

カイロプラクティックの科学的理論
執筆者
竹谷内啓介
竹谷内啓介

東京カイロプラクティック院長
日本カイロプラクターズ協会会員
RMIT大学健康科学部カイロプラクティック学科卒業。国際カイロプラクティック試験委員会顧問、日本カイロプラクターズ協会(JAC)会長、世界カイロプラクティック連合(WFC)理事を歴任し、現在は日本カイロプラクターズ協会顧問として、国際標準のカイロプラクティック教育や臨床の普及および日本カイロプラクティック科学学会での研究事業に携わる。主な共訳:カイロプラクティックの安全性と教育に関するWHOガイドライン(世界保健機関)、カイロプラクティックテクニック総覧(エンタプライズ)、脊椎のリハビリテーション(エンタプライズ)など。

目次

カイロプラクティック(Chiropractic)

「本物」を謳う宣伝

サブラクセーションの仮説

正確な情報収集

現在の科学的理論

生体恒常性(ホメオスタシス)とは
人体には、外部環境や体内の変化に対して、生きるために必要な生理機能を常に正常に保とうとする仕組みがあり、「ホメオスタシス(恒常性維持)」と呼ばれます。体温や血液循環、血圧、血糖値、呼吸、免疫、エネルギー代謝など、さまざまな生理機能は、休むことなく体内で調整され続けています。たとえば、体温が上昇すると、体温調節中枢がその変化を感知し、神経系を通じて血管や筋肉、内分泌器官などに指令を送り、体温を平熱に戻そうとする反応が起こります。このような生命維持に関わる生理機能は、互いに密接に関連して多層的に連携して、体の恒常性を維持するように働いています。
神経生理学とは
神経細胞の電気的な活動や神経系の働きを解析することで、脳、脊髄、末梢神経の機能を理解し、さらにそれらが生み出す運動、知覚、記憶、学習といった働きを明らかにしようとする学問です。脳波、筋電図、誘発電位、機能的MRIなどの手法を用いて神経機能を「見える化」し、評価することで、神経疾患の病態の解明、診断、治療法に役立てます。そして脳機能の理解を目指しています。また、心理学とも深い関わりがあり、心の働きを脳の機能から探る「神経心理学」や、知覚や行動にともなう生理的な現象を研究する「生理心理学」など、関連する多様な分野が存在します。
生体力学(バイオメカニクス)とは
生物の構造や運動を力学的な視点から探究する学問であり、医学、工学、スポーツ科学など、さまざまな分野で応用されています。具体的には、歩行時の筋肉の働きや関節にかかる負荷、骨の構造とその力学的性質との関係を分析するほか、人工臓器、リハビリテーション技術、健康器具の開発などにも活用されています。

安全性